いつか消える文章

本当は、ペンとノートを持ち歩くことにあこがれている。

2024年4月 身辺雑記

 
 

日記

 

4月1日(月) チャラ

午前1時。通販サイトのアマゾンをパソコンのモニターで眺めながら、夕食としてひさびさにカップ麺を開けている。
 
先月末から、アマゾンの送料無料の下限額が2,000円から3,500円に引き上げとなった。アマゾンプライムに加入して月払いの定額料金が引かれている場合は関係ないようだけど、そうでない自分にとっては単純に値上げであり、使いにくくなった。
 
アマゾンで複数の品物を3,500円以上まとめて購入することは、ほぼ無い。アマゾンで手に入るような備品は、近ごろはアリエクで購入するようになっているし、食糧もまとまった数を買い置くようなこともしないから、買うとすればあとは中古の本やCDくらいのものだ。
そうであっても、急ぎ必要でなくとも手元に届くまで何週間もかかっても困る、といったケースもあるので、まったく使わなくなることもない。たいていは地元の実店舗で手に入らない消耗品をアマゾンで探す、という使いかたなので、2,000円ならまだなんとかなっていたところ、一回の買い物で3,500円以上する消耗品が必要になること自体が稀。よって、都度数百円を余計に支払うことになったわけだ。
結局、通販を利用するならアマゾンプライムに加入しなさいよ、ということになるのだろう。
アマゾンで物品の通販以外のサービスを利用しない自分には、月額払いのメリットが小さい。それに、あまり依存もしたくない。
 
ただでさえ身の周りのいろんなものの金額が上がっていて、食費、交通費、ついには日課のドリップコーヒーもだいぶ圧縮してどうにかやっていこうというところ、すぐにチャラにされてしまう。
配送するのだから、送料が必要になるのもある程度は理解する。理解のうえで、こちらとしては、離別し、余所に移ることくらいしかできることはない。
 
おカネで全部解決していく世の中になっていくと思ってはいたものの、その流れに乗ることもできなくなるのだろう。
 

4月4日(木) 外国人/食事は独りで

雨は大丈夫そうなので、今年初となる東京都心出張。渋谷のハンズに用事がある。
13時過ぎごろに現着。
道路も建物内も電車の中も、どこもかしこも外国人だらけ。こんな外国人だらけの場所、外国人はいったいなにしに来るのやら。
ふと、以前訪れた中国人観光客だらけの白川郷を思い出す。現地の人はおろか、日本人とすれ違うことのほうが稀な状況。観光地と呼ばれる場所を訪れることが馬鹿らしくなって、以来そういった旅行じみたことをしなくなるきっかけとなった。
 
ハンズでは、ペアのスピーカー一組分の板材購入と、その加工、配送を依頼する。加工は設計と板材の割り振りの落としこみを昨日起こしておいたので、現地ではそのメモのとおりに指定の用紙へ描き写すのみ。
ただ、必要な板材の在庫がお店にあるかだけは心配だった。在庫状況は店舗ごとにオンラインで確認できるけど、これがなぜかあまり当てにならない。今回も事前に確認して、在庫が豊富にあるMDFを選んでいるつもりだったけれど、現地では最後の一枚となっていた。目的を達成できずにただ時間とお金を浪費しただけになるのがなにより怖い。
 
いつもより加工が少し大掛かりになるため、受け取れるまで時間がかかる。配送を依頼したあと、そそくさと退店。人の隙間を縫うようにフラフラ歩いて帰路へ。
駅前に桜の木がある。存在していた記憶が無い。あったんだ。今年は、開花が遅いんだっけ。

 
昼食にしては遅すぎる、夕食にしては早すぎる食事を、マクドナルドで行う。
半端な時間のわりに混雑している。レジに並んだり不特定多数が密集する空間にいるのがイヤだからこの時間までズラしたのに……そういえば、学生さんは春休みか。
あとから隣に腰掛けてきた大学生風の兄ちゃんは、咀嚼音がクチャクチャと汚らしい。こういうとき、なんでわざわざお金を払ってこんな体験をしなきゃならんのだ、無理して外食なんてするもんじゃない、と後悔する。なにも味がしなくなったフライドポテトをさっさと平らげ、その場を離れる。
 
現に、今年に入ってから外食する機会が極端に減っている。交通費を抑えるためになるべく遠出しないようにしていることも要因としてあるけど、近所のスーパーで消費期限ギリギリとなった半額弁当を得られることがわかってから、自宅で独りで食事をすることの快適さに勝るものはないと改めて思うようになったのが大きい。
といっても、暖かくなって外出が億劫でなくなった人間が増えたためか、最近は弁当を狩り損じることが増えていて、せっかく値引きシールが貼られる時間に合わせて出掛けても手ぶらで帰ってくることがままあるから、今後も続けられるかどうかはわからない。
 
帰宅後は落ち着く前に品物の梱包と箱詰め作業。それを自転車に積んで、陽が落ちる前までに配送センターまでひとっ走り。
 
眩暈が酷い。混雑する繁華街においそれと赴けない身体になっているのを実感する。ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンが欲しい。
ダメだ眠い。もう寝てしまいたい。
 

4月8日(月) プライムビデオ/クエン酸

結局、アマゾンプライムに加入した。
そのままプライムビデオを開いたらトップに出てきた、「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」を観る。
以前から観てみたかった、とかではない。なんとなく知っているものが、たまたま目に入ったから。
 
映画も、さっぱり観なくなったな。
映画が嫌いというわけではないけど、映画館が好きではないので、世間的にホットな旬の映画を追うこともなければ、気が向いたから映画を観に行くか、となることもない。それでも一時期は興味がちょっとでも湧いたものは観てみようという気分にもなった。しかし、その気骨も長くは持たなかった。
副次的であれ、自宅で気軽に鑑賞できるようになった今、映画を観る機会が増えるのだろうか。まあ、観ないだろうな。なにかの作業をするときのBGMとするなら、素直にミュージックにするし。そもそも、最近は適当なBGMを流すこともしなくなっている。
 
SNSを見る頻度が減ったぶんの時間が、映像作品の鑑賞に使われたかたち。相変わらずパソコンひいてはインターネットからは逃れられていない。本当は本が読みたいのに。
 
血糖値スパイクを和らげると聞いて、先月から食前にクエン酸を溶かした水を飲むようになっている。
マグに適当な量の粉末を落としてから、白湯か水をそそいで飲む。ただ酸っぱいだけの液体だけど、なんとか飲めるので今日まで続いている。
たしかに初めのうちは、飲んだあとに炭水化物を摂ると、飲まない場合よりも眠くなりにくい感じがあった。でも最近は大差が無くなっている気がする。食べれば、普通に眠くなる。
「こりゃいいや、米が食べられるぞ」とスーパーの値引きされた弁当確保に精を出すようになったのだけど、やっぱりダメなのかもしれない。以前のように、カロリーメイト大豆ミートを抱える食生活に戻りそう。
 

4月9日(火) カビ臭い/雨の日の高度/「あー」

また雨だ。今月に入ってから、曇りまたは雨の日ばかり。梅雨みたい。
朝の6時前。本を読んでいると、突如カビ臭さが鼻を突く。いきなり何事だ?
 
数日前、干された洗濯物のいくつかが、雑巾だってここまで臭わないだろうというくらいの異様なまでの"カビ臭"を放っていることがあった。こうなると中性洗剤でいくら洗ってもまったく歯が立たない。仕方なく、洗剤に少量の塩素系漂白剤を加えることになった。
それでなんとか臭いは落ちたけど、漂白された服は色味が少しだけ変わってしまった。安物の普段着で、誰が見るわけでもない、なんなら捨ててしまおうかと思っていたくらいの、まったく思い入れの無い服だったので、多少色が変わるくらいなら問題ないのだけど、臭うたびにブリーチして色味が徐々に赤褐色になっていくのは、さすがにみっともない。かといって煮沸するにしても、衣類を数着まとめて入れて火にかけられるようなそれなりの大きさの容器を、このためだけに持ちたくないし。
 
さて、今回はなにが原因なんだろう。雨続きだと周辺のどこかが臭うのか? 漂白剤漬けにしたばかりの洗濯機の層をもういちど洗浄してみるか?
どうも、部屋に干してある生乾きの綿のパンツから臭っているようだ。幾年も履き続けている、見た目はフリースっぽいズボン。古いけど履き心地は良くて、穴が開いたりもせず、いい具合にくたびれて身体に馴染むので、先日のものとは違い今後も寒い時期になったら世話になりたい服なのだ。
でも、アナタ、昨日まではなんともなかったじゃないの。なんで今日いきなり?
洗濯機の中に水を張り、放りこむ。
 
臭いを防ぐといっても、結局は臭いやすい綿の生地の衣類の所持をなるべく避けることくらいしか策がない。それでも、肌と直接触れる下着類は綿にしたいので、まったくもって無くすわけにもいかない。
つまり、基本は臭ったら捨てるしかないのか。
 
今日の午前は病院外来なので、いつもは眠っている午前中も起きていなくてはならない。
でも、この大雨だと、外に出たくない。たしか先月の外来でも雨だったな。なんてタイミングだ。
 
雨の日は、体調が良いことが多い。これはおそらく、気圧がある程度低めのほうが、自分の体には合うためだろう。鬱々として低空飛行を続けているときでも、その日は機首を上げずとも勝手に一段高いところを飛んでいるような感じになるのだ。だから、ここぞとばかりに作業に耽ったり、普段しないゲームをプレイしてみたりすることがある。
でも、外に出るとなると話は別だ。雨の日が嬉しいのは、雨に曝されないでいることが前提だからであって、雨がドシャドシャ降っているなか屋外に出ることを強制されることほど憂鬱なものもない。考えるだけで病気になりそうだ。
 
こうしているあいだにも、外は風も出てきて嵐のようになっている。傘をさして歩きたくない。まともに歩ける自信がない。
今は薬も飲んでいないし、病院は延期にしようかな。
 
15時起床。病院外来は先送りに。
電話で予約変更の理由を訊ねられ、
「この天候なので」
と伝えたら、受付の女性が声色を少し変えて
「あー……」
と返してきたのが印象的だった。けっこう長い「あー」だったな。なんの「あー」だったのか。
今は雨はほぼ止んでいて、強風だけになっている。降っていたときのほうが暖かかった気がするな。
 
夕方からスピーカー整備の作業を進める。
夜、妙に脂っこいものが食べたくなったので、マクドナルドに行くことにする。
普段わざわざ出向くことのないマックは、遅い時間なこともあって、店内がガラ空き。客層も落ち着いていて、静かで快適だ。いつもこのくらいだといいんだけど。
サムライマックなるものを食べる。バンズがバサバサしているのと、ソースがやたらしょっぱくて美味しいとは思えない。というか、ハンバーガーを食べている気にならない。
 
そのあと、最近全然読めていない本を開く。じつは読書が主目的だったりする。
 
自分以外に誰もいなくなったころ、ちょうど読み終える。閉店時間が近い。
冬に戻ったかのような、やたら冷える帰り道を駆ける。
 

4月15日(月) 癪の種/夜更かしの午前

また、クチャクチャ音を立てて食べるヤツと隣になった。
先日から延期した病院外来の日、予約の時間までの調整で、普段行かないドトールに入る。クッキーを一枚手に取りブレンドとセットで購入。
カウンター席に座った直後、空いている席はあるのに、なぜか自分の隣の席に荷物を置き、そのさらに隣に座ってサンドイッチを食べる男性客。なんでわざわざ近くに寄り付いてくるのかもわからないけど、どうしたらそこまで音を立てて物を食えるんだと不可解な食いっぷりで、なんかついこの前もこんな境遇だったよなと思い返すなど。
 
ストレスがある程度強まってくると、聴感が過敏になることがままある。特に高音がほかの音域よりも余計に大きく聞こえ、その音がまたストレスとなって悪循環となる。
たぶん、ここ数日がその状態なのだ。常人であれば無視できる程度の咀嚼音が聞こえてしまう。ひとたび聞こえると、意識をなかなか離せない。耳栓をしていても貫通して聞こえてくる場合があるのもつらい。その場から立ち去るよりほかなくなる。
 
まあ、これも今に始まったことではない。他者は誰も理解し得ない、自分だけの症状、自分にまつわる感覚だ。このどうしようもなさやバカらしさにあぐむことそれ自体に、我ながら飽き飽きしている。こうして日記に載せるくらいにしかならない、他愛のない癪の種。
 
とはいえ、これも外に出ているからこそ起こりうることなんだよな。自分のあずかり知らない事象にこそ、現状打破の糸口があると思ってもいる。
ただ、偶発性を外の世界に求めると、マイナスの方面に立ち会うことが多くて、それが割に合っていない感じがして嫌なのだ。そのなかから拾いたいものを的確に掴んでいくなんて、自分には高度過ぎてできない。
 
どうやったら外で生きていられるんだ?
 
これまで、昼夜逆転を矯正するつもりで外来を午前の早い時間にしていたけど、これ以降はやめることにする。
いつもは眠っている午前中に意識を保っているのは、端的に言えば夜更かししているのであり、睡眠のリズムを崩すことになる。しかも、そのまま睡眠時間がズレて直るわけでもなく、ただ単に崩れた体調が翌日以降に残るだけ。それがいいかげんアホらしくなったのだ。
これ以上、自分自身がつらくなることをわざわざするのはやめよう。病院が自分の睡眠を改善してくれるわけでもない。むしろ、体調を悪化させる要因だ。
次の外来の予約時間は、午後に変更した。
 

4月20日(土) ぐっすり/切符

暖かくなってきたので、かねてより行こうと思っていた日帰りの小旅行の計画を練る。
その計画の前提として、朝に目が覚めなければならない。
めずらしく深夜に眠くなったので、2時に就寝。これで朝の6時くらいに目覚めることができて初めて、すべてを行動に移せる。
 
無事、12時半に起床。つまり、いつもどおり。
早く寝たぶんだけしっかり眠り、いつもの時間に目が覚めただけ。なんだかな。
 
さらに6時間早く床に就く、つまり20時くらいに眠ることができてようやく、ということだろうか。
アホらしくなってくる。しかし、そこまでしないとなにもできない。そこまでやって、ようやくスタートライン。たとえ起床できたとして、その翌日以降の体調がグズグズに崩れ落ちることが目に見えているとしても、一般的な日帰り旅行をしようとなったらそれを覚悟で、不退転の意志で、意地になってでもやらないと、自分はなにもできないままなのだ。
 
……やっぱりアホらしいな。そんなに気張って旅行なんてしたくない。
素直に一泊二日で、昼からの旅程にしてしまえば、これら諸々の事情は問題とならないじゃないか。一人単独行動なんだし。
 
ここ数日、眩暈が酷い。起き抜けはなんともなくて、しばらくして徐々に強まっていく感じ。
作業中、手に持ったものを落としがち。危ないから自転車の運転もなるべくしたくない。
そんなんで旅行なんてできるのか?
 
モバイルSuicaやら、えきねっとやら、何年も利用していなかった鉄道のオンラインサービスを復活させてみる。
オンライン決済をしたいだけなのに、なぜかログインで弾かれたりクレジットカードの登録ができなかったりと、エラーメッセージばかり吐かれてイライラさせられるばかり。
ログインはDNSの見直しでなんとかなったけれど、クレジットカードはそもそも対応していないものらしく、別のカードを新たに作ることになった。作ったあとも、なんちゃら認証の対応やらなんちゃらPAYの登録が必要やらいろいろと持ちかけられ、結局翌日まで持ち越しとなった。
切符を買いたいだけなのに。
アプリが使えるようになるまでやたらと手間がかかる。使わせる気あるのかとさえ思う。これなら、普通に券売機で紙の切符を買ったほうが早いし簡単じゃないか。かかる時間も大差ないだろう。
 
スマホと睨めっこしたり、帳簿の整理をしたりして、気がつけば20時。
どうせ出掛けるなら良い天気の日に行きたいのだけど、ここから数日は曇りや雨らしい。そのうちゴールデンウィークになってしまう。人の多い時期は避けなければならない。さもないと、旅行どころではなくなる。
 
また、機を逃したようだ。
 

4月21日(日) ライトライン

今この場所から遠くに赴く。ただそれだけのために大枚を叩かなければならないのを当然とするのは、なんだか嘯かれた気もするけれど、それが現実なんだから仕方がない。
動くには良い具合の気候になってきたので、かねてより行こうと思っていた宇都宮に向かうことにした。

昨年開通したLRT、宇都宮の「ライトライン」に乗るためだ。
それ以外の用事がない。ただ単に、この乗り物に乗ってみたいと思っただけで、宇都宮まで来た。

小旅行というのも憚られる。しかし、どんなにくだらなくてもいいから外に出る理由を据え置かないと、旅行なんておそらくこの先ずっとしないで過ごすことになる。現にこの数年、それができてしまっている。
日帰りなんてせずに一泊二日にでもすれば、非日常感を味わうこともできるのだろうけど、経費にならない出費は極力下げる努力をせざるを得ない貧乏人である。いつもは外出を避ける日曜日を選んだのは、JRのホリデーパスを利用することで少しでも交通費を圧縮したかったから。これがゴールデンウィークと重なるようなことになれば大混雑は避けられないので、なんとしてもそれより前にこのミッションを達成しておきたかった。

そうであっても、着いてみると停留場はかなりの人でごった返していた。意外と使われているんだな、という印象。本当は平日の通勤通学時間帯にどんな感じになるのか知りたかったのだけれど、さすがにその時間に合わせる気概は無かった。休日は平日ほど混むことはないだろうと思っていたのだけど、利用客はぱっと見で10代20代の割合がけっこう占めているようで、活気付いていたのが意外だった。このあたり、自分の地元の、いつ行っても年寄りばかりが利用している路線バスとは大違いだ。
一日乗車券を買って、とりあえず終点まで通しで乗る。そのあとそのまま折り返す電車に乗って、気になった停留場で降車してみる。

線路はすべて複線で、休日にもかかわらず上下線ともに12分に一本の間隔でやってくるため、電車の出発時間を気にせず散歩できるのがたいへん良い。
宇都宮駅近辺の混雑は、だいたい併用軌道が終わるあたりで解消する。そのあとの鬼怒川を渡るあたりの区間で雰囲気が一変して、なんでこんななにもない場所に線路を引いたんだろうという殺風景な場所を真新しい高架の専用軌道が貫いている風景となる。このミスマッチが面白くて、こういうのを見に来たのだといっても過言ではない。

再び併用軌道となった先にある工業団地や学校は、日曜日だからか閑散としている。ただし、出歩いている人の姿はほぼ無い代わりに自動車がけっこう走っているのは印象的だ。
また、道路のアップダウンが多い。けっこうな急勾配に見えるところも、粘着運転で自力で難なく走破していくLRTの姿を見ることができたのも、意外性があってよかった。

いくつか気になる停留所で降りて、周辺を少しフラついてから再度乗りこんで次の停留所へ、ということを繰り返す。でもやっぱり気になるのは、先に述べた鬼怒川付近にある、路面電車なのに高架駅っぽい佇まいの飛山城跡停留場である。
停留場備え付けの地図によると、飛山城史跡公園という場所が歩ける距離にあるようなので、そこに行ってみる。

周りに田畑しかない停留場から20分弱くらいにあるその場所は、公園として整備されていること以外、特別なにがあるわけでもない。ただまあ、有機的な匂いに包まれて懐かしい気持ちにはなった。

そういえば、森林浴なんてかなり久々だ。クヌギの葉とどんぐりが敷き詰められた柔らかい土の上を歩くなんてこと、成人してから今まであったっけ?

駅まで戻る道は、行きとは違うルートにしてみる。
比較的建ってから間もない感じの家がけっこう見受けられる。敷地面積に余裕があって、せせこましくない。こういう場所に住んでもいいよなと思いつつ、それが現実となる自分の将来を想像できない。なにかの間違いでもないかぎり。
遠方に風景に似つかわしくない無機質なLRTの高架橋が見えてくると、なぜか安心するのだった。
 
散歩のあとに温泉施設にでも寄って温まってから帰ろうかと思っていたけれど、休日だとおそらく混雑しているだろうからやめる。あと、急激に飽きてきたのと同時に、現実に引き戻される感覚と"帰りたい"欲が強まった。予定よりちょっと早いけれどそのまま帰路へ。
宇都宮といえば餃子だけど、それもあまり食べたいとは思えず、それならビールとツマミを適当に買いこんで帰りの電車の中でつまんでいるほうが性に合っている。普段飲まない缶ビールと乾き物をグリーン車の席で広げながら、この日記を打ちこんでいる。

雨が降らんうちに帰ります。

くしゃみ (@sneeze.bsky.social) 2024-04-21T08:33:26.539Z

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ライトライン、どうしたって普段自分が移動手段に使っている路線バスと比べてしまう。
運行本数が多いのはやっぱり便利だよなと改めて思わされた。気楽さが圧倒的。発着時刻を気にせず、とりあえず停留場に向かえば電車がすぐにやってくるというのは、生活するうえでの移動手段として主軸に置きやすい。
乗り心地は路線バスに似ているけど、違うのは時刻表の時刻どおりの運行で、かつキャパが大きいから空間のゆとりを持って乗れる点は、鉄道のメリットが出ているよな、と思う。運転士に知らせずとも停留場に停車して必ずドアが開くという所作も、個人的には安心する。
反面、現金支払いをする乗客が大量にいるとそれを捌くための時間を取られて出発が遅れ気味になるのは、システムでどうにかしてほしいところ。いっそのこと思い切って支払いはICオンリーにしてもいいんじゃないかなと、料金箱に行列を作っているのを側から見ていて思う。でもまあ、自分のようなオンラインで切符を購入するのに戸惑う人間がチョロっと利用するなら、硬貨を握りしめていくくらいのほうが利用しやすいのかもしれない。
LRTは、自動運転と組み合わせて、全国に普及してくれないかな。
 
晴れ間が覗いていた空も、雲に覆われて薄暗くなってきた。雨が降り出す前に帰宅したい。
 

4月22日(月) 不変

昼夜逆転が解消できるのではと思い、今日は1時ごろに就寝。朝方に目が覚めればいいなと思いつつ、11時起床。
なんだか寒い。隅に追いやった冬物を引っ張り出す。
 
どうも、強制的に起きないかぎり、10時間くらいは寝続けるのが今の調子らしい。アラームを使って起きると、その日のうち半日は体調が地を這うがごとく下がっているからやりたくない。すると結局、前日みたいに20時に寝て翌6時に目覚めるかたちにしなければならないのか。
 
前日の小旅行の帰りに勢い余ってアルコールを飲んじゃったことで頭痛が始まって、それが帰宅後も治まる気配がないのでロキソニンを飲みこんでから眠った。今は若干違和感が残る程度で、痛みは治まっている。
足の調子が心配だったけれど、幸い最小限の痛みで抑えられている。けっこうな距離を歩いているはずだけど座る機会も多かったから、炎症を遅らせることができたのだろう。
 
久しぶりの遠出、なにか変わるかなと淡い期待もあったけれど、エンドルフィンやらアドレナリンやらの恩恵を受けにくい自分にとって、旅行先の興奮が長続きするわけもなく、かくて午後には冷めていつもの鬱屈した脳になってしまった。やることなすこと面倒くさくなって、視界のトーンが数段階薄くなり、早く帰って目を閉じたいと思うようになった。
結局、どこにいてもなにをやっても自分は自分。外出は大の苦手。不変なんだな。
 
白湯を飲み、消費期限が二日前のカレーを電子レンジで温めてから食べる。お米がカチカチになっている。
 

4月26日(金) パソコンの更新

円安が進み、これ以上待っていても価格が上がることはあっても下がることはないと思うようになり、躊躇していたマザーボードをようやく購入。かねてより検討していたパソコンの更新を実行に移すこととする。

インテルの第10世代から第13世代へ。3年前に組み上げた自作パソコンは、5年はそのまま使い続けるつもりでいたけど、こうも早く近代化を図るにいたったのは、昨年頒布されたインテルCPUの脆弱性「Downfall」の修正アップデートによる影響が思いのほか大きく出てしまっていたからだ。
今回の件は特異な措置だとしても、パソコンやスマホの動作速度でいつも不思議に思うのは、「アップデートして遅くするな。速めろ」だ。なんでわざわざ動作を重くするのか。そこはむしろ改善して軽くするところだろうが。と。
まあ、そのへんの事情はよくわからないから突っこむこともしないけれど、どうにも腑に落ちない。
 
当該の不具合の影響を受けないとされる第12世代以降のCPUを選択しなければならない。チップセットの規格も新しいものなので、マザーボードの更新も必須となる。
今回は「ASUS PRIME B760-PLUS D4」とする。

もっと安いものもあるけれど、長期運用するつもりなので定期的に交換して使い捨てることが前提のような設計のものは選びたくない。他方、オーバークロックをガンガンして使うつもりは毛頭ないため、機能てんこ盛りの上位機種までは要らない。となると、このくらいが妥当だと思う。
CPUは「Core i3-13100F」。これまで使ってきたものと同等のグレードをチョイス。
上を見たらキリがないCPUは、自分の用途ならi3の廉価なものでも問題ないことはわかっているからコレを選択できる。ただ、3年前はこのグレードなら一万円でお釣りがくるくらいだったのに、今は18,000円もする。キビシイ。
CPUファンは「PCCOOLER K4」というもの。CPU付属の純正品をそのまま取り付けるつもりはない。

130mmファンが付属しているのが静音重視の自分の環境には良さそうだと思ったので買ってみた。さすがに背が高すぎてケースに物理的に収まらないか? と心配だったけれど、問題なかった。
 
SSD、グラボ、メモリー、電源、ケース、ケースファンは既存を流用。ちなみにM.2 NVMeは、容量不足から最近新しいものに交換している。
OSがインストールされたM.2をそのまま別のマザーボードに載せ替えるだけでは、まあ十中八九起動しないだろうと思い事前にいろいろ準備していたものの、結果はあっけなく起動してしまった。OSのライセンス認証も、オンラインで何事もなく完了。
室温26度の室内において、CPU温度は無負荷時で30度強、100%負荷をしばらくかけても50度に届かない。オーバークロックを意図的にしなければ、こんなものだろう。ただ、CPUファンの風切り音が低速時でも「ゴー」と聞こえてくるのはちょっと気になる。あとでファンだけ交換するかもしれない。
 
言うまでもなく、体感の速度は明らかに上がっている。大きく変わっているわけではないけれど、なにをするにしても反応速度が底上げされている感じを受ける。
CPUとマザボを交換するだけでこれだけ改善するのなら、旧世代となったらそれだけでも都度下取りに出して定期的に代替わりしたくなってくる。ただ、新旧の互換性が保たれることは稀だろうから、なんだかんだあれこれ必要になっちゃって、結局パソコン一台新調するのと大差ない金額を注ぎこんだ、なんてことになるんだろうな。今回、既存のメモリーに合わせるためにDDR5ではなくDDR4タイプのマザボをチョイスできているのは、タイミングがたまたま良かっただけだろうし。
 
夕方から始まった頭痛は徐々に存在感を増していき、作業中に痛み止めを飲むもまったく効かず、苦虫を噛み潰したような顔つきのまま日付が変わろうとしている。
コーヒーを飲むと、痛みは多少軽くなる。
 

4月28日(日) 本を読もう

本を読みたい、と思うようになり、少しずつ読書をする時間を増やしている。先日、とあるリンクを知って、そこのリストにあるなかで興味のあるものを拾って読んでみようという気になったためだ。
しかしそれよりも、最近"遅読"に関する本を読んだところ、自分の期待する内容ではなかったけれど、むしろこれだったら別に遅読でもいいな、と感じて気が軽くなったことが大きい。読む速度は間違いなく遅いけど、なんかもう、それはどうしようもないんじゃないか。それよりもまずは本を開く習慣がないことを改めるほうが先だろう、それを改善できるだけでも読書量は変わるのでは、と思うようになったのだ。
ダラダラ眺めているSNSYouTubeも、最近はつまらないと感じるようになりあまり観なくなっている。読書家の真似事をするには良いタイミングだろう。
 
しかし、ここ数日どうにも眩暈が抜けない。頭痛は食べ物に気をつけたり服薬である程度は対処できるけれど、目が回るのは現状どうにもできない。こうなると読書やスピーカー整備を含め、なにかに向かって集中して作業する時間が極端に短くなる。それでいて、しばらくすると否応なしに頭痛を呼び寄せることになる。
 
なんだかな。なにをするにも、生活というものにとことん向いていない身体だ。
それでやっていけるならいいけど、いつまで続けられるのやら。
 
4時だ。寝よう。ちょっとだけ眠気がある。
 

書いたもの

 

読書

 

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オーディオ

 
以下は以前の記事に内容を追記したもの