いつか消える文章

本当は、ペンとノートを持ち歩くことにあこがれている。

静音ゲーミングパソコンを組んでみる (1/4) 下調べ編

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久々にパソコンを一台新規に組み上げることになった。その所感を残しておく。

 

 

動機

7年前に組み上げたパソコンの調子が悪くなった。
突然サージプロテクションが働いて、強制終了するようになった。
これまでCPU、メモリ2枚、グラフィックボード、SSD2枚、HDD、ネットワークカードのいずれも一度以上交換している。つまり、電源ユニットとマザーボード以外のほとんどを更新して延命を図ってきた。
今のパソコンでもGPUが少々貧弱であることを除いて、性能に不満はない。しかし、今回の不調はおそらく電源ユニットの劣化。交換が必要だけど、同様にまったく弄っていないマザーボードも劣化が進行しているだろうし、そちらも交換したい。交換するなら中古のマザーボードを探すことになるけど、値段は大して安くない。それならばいっそ新品に更新してしまいたい。何をするにも結局分解するのだし。
 
HDD、ネットワークカードは既存を流用して、それ以外を近代化することにした。
本当はGPUの更新に留めておきたかったけれど、パソコン本体が故障してしまってはそれも意味を成さない。それに、故障個所が電源だ。今のところ外観上異常は無いけど、出火が怖い。
7年も使っているなら、電源部に異常をきたすことはおかしな話ではない。出費が痛いけど更新が必要。そう自分に言い聞かせることにした。
 

世の中

それから、自作パソコン界隈について少しずつ調べだした。

大手の情勢

近年注目を浴び続けたAMDのCPU(APU)Ryzenシリーズに、2020年暮れ、新世代となる5000番台が満を持して登場。Intel Core iシリーズを性能面で突き放す。これが決定打となり、界隈はRyzen一色となっている。パソコンで高負荷のゲームをするのであればもはや敵なし。Ryzenの独壇場といえる。
イマイチパッとしないIntelは、対抗馬となり得る次世代CPUアーキテクチャを発表しているものの、世に出回るのはもう少し先になりそう。

medium.com

ただし、不人気となった現行世代のIntel製品が徐々に値下がりしており、手が出しやすくなっている。高価格帯ではRyzenシリーズに劣るものの、エントリー~ミドルクラスではIntel Core iシリーズでコストパフォーマンスに優れたパソコンを組むことができる。

グラフィック面では、依然NVIDIAが優勢にみえる。Ryzenを積んだゲーミングパソコンであっても、GPUに関しては同じAMDであるRadeonで揃えずGeForceを組み込む例も見受けられる。

本当は作るべきではない

そんな状況なので、AMDのにどうしても信用を置けず長年Intelパソコンを使用してきたいわゆる"Intel信者"の自分としては、あえて今すぐ自作パソコンを手掛けるつもりはなく、次世代のIntel CPUが登場して値段が熟れてくるのを待つつもりでいた。

wccftech.com

それまで現在の古いパソコンでお茶を濁すつもりでいたけど、故障してしまっては手を入れざるを得ない。なんともタイミングが悪い。

それに、輸送コンテナの価格上昇が尋常でなく、それを受けた形でパーツの価格も全体的に値上がりの傾向らしい。

fbx.freightos.com

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どうなっちゃうのこれ。
いわゆる"コンテナ不足"が2020年暮れに話題になっていたのは知っていたけど、それが実売価格にも反映されてきた形。今後しばらくは落ち着かないとみるべきだと思う。

www.jetro.go.jp

さらに、暗号資産ビットコインの価格上昇を受けたマイニング需要によるハードウェア確保が再燃。

www.coindeskjapan.com

現在は急激に下落。ただ、新品のグラフィックボードが軒並み全滅しており、中古品でも比較的最近の世代のものは新品とあまり変わらない価格で推移している。前述の輸送コスト増と合わさり、高値をつかまされる可能性が高い。本来なら様子見をするところ。

今現在自作パソコンを組むべき理由を見つけるほうが困難であるといえる。
 

コンセプト

そうとわかっていながらも、作らねばならない。
作るとなれば、今までの自分の"質"を踏襲するものにするまで。

寝室に置ける静粛性で、そこそこゲームできるミドルタワー
  • 今回もまた、修理しながら5~7年くらいは使い続けたい
  • 予算は、小物を含めて10万円程度としたい
  • 最新のゲームがモリモリ動くハイエンドなものを作るつもりは更々ない
  • だけどゲーム自体はするので、性能をギリギリまで切り詰めたものにはしない
  • LEDライティングはしない。不要
  • 水冷もしない
  • 今のパソコンから流用できるパーツは使っていく
  • 時代が進んで性能不足を感じたら、その段階でパーツを高性能なものに交換する
  • 長期利用しないとき以外は電源を落とさず、基本的に常時稼働していることを想定
  • なのでノイズはNG。とにかく静音重視
良く言えば「良コスパ」。悪く言えば「中途半端」。そんなパソコンを目指す。
別に寝室に置くわけではないけど、パソコンに限らず耳障りなノイズが常時部屋に充満しているのが嫌なので、音には結構気を遣っている。既製品やBTOを利用せず自作する最大の理由が、この「音」なのである。

とはいえ、パソコンに負荷がかかている状態のCPUやグラフィックボードの冷却ファンは、相応の風切り音がどうしても発生する。これは現状仕方がないので甘受する。
 

このパソコンですること

  • 基本はブラウジングと動画鑑賞、事務用途
  • 動画は主に再生で、2160p60pまで。ストリーミング配信は今のところ想定していない
  • たまにゲーム。ただしシビアな動きが要求されるゲームやVRはプレイしない。FPSはFullHDの高画質設定で常時60以上出ていればOKとする。WQHD以上でプレイして性能不足を感じたら、GPUの強化を検討する
  • 写真の編集をすることがある。でもRAW現像はほぼせず、切り取りや色味加工など基本的なことしかしない
  • H.264エンコードもするけど、写真同様頻度は低い。基本的に1080pサイズ程度。映像編集も極軽度
  • 稼働はあくまでも趣味の範疇。業務用途ではない
  • 常時稼働の想定だけど、マイニングなどの長時間負荷がかかるようなことはしない

何かに特化したり、大層なことは基本的にしない。インターネットコンテンツがストレスなく利用できて、かつゲームが動けばいい。そんな感じ。

 

パーツ選定編に続く

morning-sneeze.hatenablog.com