いつか消える文章

本当は、ペンとノートを持ち歩くことにあこがれている。

(noteアーカイブ)2020/09/09 (水) メカニカルキーボードのスイッチ交換

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youtu.be無双系のゲームはやらないけど、さんざん前作をやったし、買うかな。

一昨日買って飲んでみたゲイシャ。今日淹れてみたら別物の味わいだった。
まったく美味しくない。ただの酸っぱい汁と化していた。抽出に使っている機材は前回と一緒なので、自身の体調の変化によるものだろう。
料理人にはなれないな、と毎度思う。コーヒーに限らず、「美味い」基準が定まらないからだ。日によって味覚が変化してしまっては、美味しい料理なんて作れるはずがない。
同じ理由で、料理のレビューができる人も本当にすごいと思うのだ。自分の味覚に自信があって、それを基に世に情報を発信できるのだから。羨ましい。

やる気がしないので仕事は休み。
新規購入したもののタッチの違和感が気になっているメカニカルキーボード「Keychron K8」のスイッチ交換をすることにする。

Keychron K8 Wireless Mechanical Keyboardwww.keychron.com以前から交換用のさまざまなキースイッチをAliExpressで眺めていた。しかし、直接触れるものなので実物の動作感覚を確認してから購入したかったのだ。

というわけで、キースイッチに触れるためだけに秋葉原の遊舎工房に向かう。

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数万円する奇抜な形状のキーボードがたくさん並んでいる。すごい世界だ。
それらを尻目に、キースイッチのサンプルにひたすら触れる。
リニアタイプを選択するつもりだけど、せっかくなのですべてのサンプルを試す。
タクタイルのスイッチは、種類によりクリック感に幅があることがわかった。かなりリニアに近いタイプもありクリッキーなものもある。

リニアタイプにおいて、いわゆる「Lube」されたものと未塗布のスイッチとの比較が体験できるのも良い。
サウンドはかなり異なり、塗布されたものはプラスチックの擦れる音がほぼ無くなる。タッチについては、押下時というよりは指を離して底面から戻ってくる際の滑らかさに差があると感じた。
「Lube」するかどうかはたぶん、好みだと思う。たしかに潤滑剤でスムーズな動きにはなるけど、未塗布状態のカサカサした触覚が良いという人もいるんじゃないかな。

さて、下調べでは、軸の形状が箱型の「Kailh BOX」シリーズが良さそうだった。

yushakobo.jp実際に触れて他製品と比較してみると、キーキャップのブレが明らかに少ない。値段も手ごろで良い。
しかし、比較していくうちに、限定生産のサイレントリニア軸である「ZealPC Sakurios」がかなり好みであることがわかってしまった。

yushakobo.jpこのSakurios、スペック上の押下圧は62gで黒軸以上なのに、タッチはかなり軽く感じる。指に負荷を感じない程度の重みで、50から55g程度の触覚。押下時の軸ブレが少なく、かつストロークが若干短めだからだろうか。
一目惚れである。スペックではわからないものだな。わざわざ店頭まで赴いたのは正解だった。
心そそられるけど、普及帯の値段の3倍以上する高級軸。すべてのキーを交換しようものならキーボード本体がもうひとつ買えてしまう。悩んだ挙句、諦めた。
素直にKailh BOXの赤軸を購入。

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どこにも寄り道せず、まっすぐ帰る。

早速交換する。キースイッチの換装は初めて。
Keychron K8は、オプションでホットスワップタイプを選択すると交換ツールが付属してくるので、ありがたく使わせてもらう。
既存のスイッチを引き抜いて差し替えるだけなので簡単だな、などと油断していたら、差し込む際にピンが曲がってしまった。

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ピンが曲がっても外観上は正常に収まってしまうところがいやらしい。数個交換したのち、何となくテストで打ち込んでみたところ反応しないキーがあることで異常に気づいた。
ピン側を少しだけ差し入れてから全体を押し込むのがコツのようだ。
付け替えてみると店頭サンプル同様、ブレが非常に少ない。良い感じ。

キーキャップのグラつき具合のGIFアニメ

スペック的には既存のGateron赤軸と同等だけど、キーの押下圧がほんの少し重め。50gくらいだろうか。これは摩擦の大きい箱型の軸が影響しているのかも。こちらのほうが好みだな。スイッチングのサウンドはやや低めで重そうな印象。
とりあえず、1Uサイズの使用頻度の高いキーのみ交換。ほかのサイズのキーは、別のスイッチにしてみよう。
「ZealPC Tiffany Blue Tealios V2」を発注。

yushakobo.jpサイレント軸でないこと以外はSakurios/Roséliosと似た性能を持っているのを店頭で確認済みで、こちらのほうが少しお安め。ヘビースイッチにしたのは、大きめのキーと相性が良い気がしたから。

それにしても、自作キーボードはだいぶニッチなジャンルだと思っていたけど、ラインナップがかなり充実していて驚いた。カスタムキーボードのムーブメントは諸外国が盛んで、それゆえ日本語配列のキーボードを作ろうとしても選択肢がほとんどないのが現状だけど、それもそのうち解消する気がする。
カニカルキーボードは気になりだすとキリがない。あまり深くのめりこまないようにしなければ。

夜に遠雷。