いつか消える文章

本当は、ペンとノートを持ち歩くことにあこがれている。

ONKYO D-NFR9 をチューンアップする

オンキヨーの2ウェイスピーカー「D-NFR9」の音をイコライジングして、自分の耳に合うようにしてみようと試みたけれど、あまりうまくいかなかった。その所感。

 

素性

オンキヨーのスピーカーが手元に届く。ハイグレードなミニコンポとしてブランドが展開している「FRシリーズ」の2ウェイシステムである。

ONKYO D-NFR9(D)
このFRシリーズとして列する製品は、この記事の制作時点で、2018年に発売された「X-NFR7FX」というモデルを最後に、以降後継機は登場していない。
ただし、それ以前はわりと頻繁にモデルチェンジを行っていて、しかもほかのシリーズにも外観が似たようなものが多く存在し、かなりややこしい。
今回入手したのは2013年に発売したモデル。初代から搭載され続けてきたMDプレイヤーが初めて省かれた世代となる。
FRシリーズは、2000年ごろから型番に「7」あるいは「9」を含ませる2モデルでの展開が常となっていた。7はいわゆる標準モデル。9が付くものはその上位モデルで、使用されるパーツが高コストなものに置き換えられ差別化が図られている。
メーカーの謳い文句から察するに、レシーバーとスピーカーのセットでの使用を前提とする標準モデルに対して、上位モデルは各々単品で使用されることも意識しているように窺える。

セットではなく単品で発売していたようだ
上位モデルのスピーカーは、エンクロージャーの仕上げがビニール系の化粧シート張りから突板仕上げになっているほか、2000年代後半のモデルから採用されはじめた筐体底部に大きく口を開いている独自仕様のバスレフポート「AERO ACOUSTIC DRIVE」が、筐体に外付けする形状となっているのが通例。

外付けすると「アドバンスド」AERO ACOUSTIC DRIVE となるらしい
また、この2013年のひとつ前の世代となる2011年の上位モデルより、それまでウーファーに採用されてきたキャップレスの椀形の振動板「A-OMFモノコックコーン」が廃止されている。新たに「N-OMFコーン」なる砲弾型のフェーズキャップを配するものに変更され、これ以降の世代では標準モデルを含めてこの形状のウーファーが搭載されてゆくこととなる。

メーカーは「イコライザ」と称している
 

外観

この「ああ、オンキヨーのスピーカーだなぁ」という、いかにもな面構えのスピーカーは、以前「D-112ELTD」を手にしたことがあるので、そこまで目新しさはない。

塗装の色味は好み
音質についても、それほど期待していない。チューンは必須だろう。それもD-112ELTDでの印象から来るものだ。
とりあえず、外観を見ていこう。
エンクロージャーの仕上げの突板は、かなり暗めの赤褐色に塗装され、ツヤのある上塗りが成されている。

側面と背面
写真では赤みがかっているように見えるけれど、実物は黒に近い。溜め塗りした漆のような、暗いワインレッドである。

光源を近づけるとかなり赤に寄る
ただし、背面のみ杢目がなく、別のなにかが張られている。色が似ているので不自然ではない。

背面のコネクターユニット
板厚が薄いのか、叩くとポンポンと甲高い音が響くのはちょっと気になる。
筐体下部のフロントバスレフを構成しているダクト部は、MDF製。こちらは黒っぽいカラーの化粧シート。

底部は塗装されている
暗めのカラーリングの前面バッフルに浮かび上がるように、真っ白なコーンのウーファーを見る。
コーン部は硬い紙のような質感。小さなプリーツのあるエッジはおそらく発泡ゴム製。見た目に反して、振動板はけっこうしなやかにストロークするようだ。
真ん中にそびえる砲弾型のフェーズキャップはアルミを削ったものかなと思っていたけど、間近に見ると樹脂っぽくもある。ここの材質は判断できない。
 
搭載自体がめずらしいリング型のツイーターを見る。

ツイーター正面
横から見ると釣鐘のような形状をしているイコライザーがあり、バッフルプレートと一体になっている。すべてABS製。

100kHzまで出るらしい
この出っ張ったイコライザーはリング型の振動板の固定も兼ねているので、ここがなにかのはずみで破損したらそれだけでアウトのはず。アーチ状のフレームだけでも樹脂ではなく金属にしてほしいのだけど、難しいのかな。
 

備前の音

とりあえず出音を聞いてみる。アンプはいつもの、ヤマハのAVレシーバー「RX-S602」。
おおかた予想どおりではあるのだけど、中音のドモリと全然出てこない低音で構成されている。
いずれもD-112ELTDと同じ傾向で、以下もそれとだいたい同じ感想となる。
 
間口奥行きともに広大なバスレフダクトから中音が盛大に出てくることで、中音域がガヤガヤしてしまい騒々しい。音自体は開放的でキレもあるのにそれらを覆ってしまい、潰れたモゴモゴした音になっている。
また、スピーカーの背面方向に音がガンガン回りこむのももったいない。
 
これほど目立つバスレフポートを備えておきながら低音が全然鳴り響かないのも、やっぱり違和感がある。ある帯域より下はスパンと切り落とされているような音だ。
D-112ELTDのときも思ったことだけど、この開口部は低音の増幅のためというよりも、中高音のヌケの改善に重きを置いているような気がする。
 
ツイーターについては、意外と大人しいな、という印象。高音方向の伸びはあるし、存在感もまずまず。ただ、それはツイーターではなくウーファー由来のような感じがする。ウーファーのフェーズキャップの影響だろうか。
 
あと、耳の消耗が激しい。比較的短時間のリスニングで耳が疲れてしまう。
しかも、決してあからさまに攻撃的な音ではないというのが嫌らしい。どこかの帯域にひずみがあるのか、あるいはとことん自分の脳と相性が悪いのか。
 
これらの理由から、早々にアンプから切り離してしまった。
 
周波数特性を見てみる。

周波数特性
いわゆる"カマボコ"のバランスである。こうしてみると、どこかの周波数が突出しているような感じはなさそう。
1.4kHz付近にあるディップは、測定するたびに谷の深さが変わる。のちに判ることなのだけど、このディップはツイーターのバッフルプレートが共振していることが原因である。プレートの適当な場所に指を添えておくと出現しない。また、アンプの出力を上げていくことでも消える。
 
インピーダンス特性も見ておく。
なんだか、測定値がやたら低い。公称である4Ω未満の帯域がけっこうある。あまり大音量で鳴らすことはしないにしても、さっさとアンプから切り離したのは正解だったかもしれない。
中音域の稜線が妙にガタガタしているのも少し気になる。
 

分解

リスニングと測定を終えて、整備する内容をある程度頭の中でまとめながら、内部を見ていくことにする。
 

ダクト

見えているプラスネジを外していくだけである。

オンキヨー製スピーカーによく見られる、謎の小さなフィルムコンデンサ

俯瞰
ダクトを筐体に緊結しているネジも、底部側から外せる。

ネジの頭を隠すなどはされていない
ただし、ダクトとエンクロージャー底部との接合面には、4つのネジのすぐそばにブチルゴムのような粘着質のなにかも挟まっている。これは簡単に剥がれるけど、周囲を汚しやすい点に注意。

ネジを通す前の仮固定用かな?
 

吸音材

エンクロージャー内の吸音材は、すべてシート状のエステルウール。

天面側

底面側
天面と背面に一枚ずつ。正面向かって右側の上部にも一枚。ウーファーユニットの直下に一枚。それぞれ接着されている。
オンキヨー製スピーカーでは定番のモルトフィルターではないのが意外だ。
 

エンクロージャ

エンクロージャーを構成するのは、前面バッフル部のみ約20mmの厚みのMDFで、それ以外の面は9mm厚のパーティクルボード。桟などの補強はいっさい無い。叩くとポンポン鳴るのも納得の仕様だ。
MDFならともかく、パーティクルボードとするならもう少し厚い板材であってほしいところ。

なんだろうこれ
底部から取り外したダクト部はMDF製。筐体を浮かせて底面全体に空間を作るような構造となっている。

ダクト部俯瞰
底部が接触する部分には薄いフォームシートが貼られて、振動対策と密閉性の確保を図っている。
背面側にはモルトフィルターが接着されている。また、真ん中付近にファブリックテープが貼られている。

ここはモルトフィルターなんだ……
ファブリックテープは、ここ以外のいたるところに貼られている。かなり薄いテープなのだけど、貼ることでどんな効能があるのだろうか。
 

バスレフダクト

エンクロージャーの底面は、大きな開口、というか孔が開けられている。

筐体底面部とダクト
孔は長辺131mm、短辺124mm。ほぼ底が抜けたのと変わらない様相を呈している。

ここまで大きな孔だとは想定していなかった
低音域の増幅は、この孔以外の部分により断面積が矩形のダクトを形成して行っていることになる。インピーダンス特性から読み取るに、共振周波数は85Hz付近。そのはずなのだけど、聴感ではまったくそんな感じがしていないのがもったいない。
 

ウーファー

筐体のほうはこのくらいにして、次はドライバー類を見ていく。
ウーファーは、プレスの金属フレームにダブルマグネットの構成。

ウーファー。W1376A
フェーズキャップとの兼ね合いか、バッフルと磁気回路までの距離はやや大きめに確保されている。フェライトマグネットの大きさは標準的。ヨークには通気孔あり。

マグネット、芯からけっこうズレているけど大丈夫なのか?
振動板を透かしてみると、和紙のような雰囲気の繊維質が散りばめられているのが見て取れる。

昼白色のLEDを当てているけど、だいぶ黄色く拡散する

振動板拡大
メーカーいわく、これは
不織布のコットンを4層重ねて、アラミド繊維をハイブリッドした
振動板らしい。紙のような見た目なのに妙に硬いのは、コットンを押し固めているからなのかもしれない。
 

ツイーター

ツイーターのほうもマグネットが二段。

ツイーター。TW3230A
マグネットとバッフルプレートのあいだに、丸めた黒い接着剤のようなものが二か所付いている。

ひょっとして、これがプレートの共振対策?
ボイスコイルと磁石は、ネジを取っ払えば簡単に分離できる。磁気回路に磁性流体は使われていない。

メンブレンを外す
ここの固定に接着剤は使われていないはずだけど、なぜかギャップのすぐそばに接着剤が付着している。コイルとはギリギリ干渉しないようだけど、なんとも気味が悪い。

製造品質があんまり良くないのかな
薄いフェルトのような円形のシートをめくると、リング型振動板のお目見え。中心部にあるイコライザーの内部には、先ほど見たのと同じ黒い接着剤のようなものが埋めこまれている。

リング型振動板裏側
 

ディバイディングネットワーク

最後に電気回路を見る。

内部配線
ウーファーはフィルターレス。ウーファーの音がやけに支配的だなと感じたのは、この直結配線によりある程度高音域も担っているからかもしれない。

ネットワーク回路
ツイーター回路のほうも、直列のコンデンサーがひとつあるだけ。こちらもオンキヨー御用達、WIMA製フィルムコンデンサーがしっかり採用されている。

WIMA MKS4シリーズ
HF側にはアッテネーターを噛ましてあえてツイーターの出力を落としているのかなと思っていたけど、そんなことはなかった。もともと能率は低めのユニットだったようだ。
 

整備

さて、分解前の試聴で感じた不快な部分の改善を図るには、今回はある程度大々的に弄って音をイコライジングしなければならない。
まず手をつけるのは、バスレフダクトである。
 

バスレフの調整

バスレフをバスレフとして機能させる、というとヘンな話ではあるのだけど、中音を抑制して低音をしっかり増幅させるようにするための改修を施す、という意である。
低音の増補
ホームセンターに向かい、9mm厚のMDFを購入。そのままレンタルスペースにて必要な形状になるように加工していく。

人目が気になるけど、思いっきり工具を振り回せるのは気持ちがいい
長時間立ちっぱなしで作業したことで足腰をガタガタにしながらも、加工したMDFを抱えて帰宅。

ダクト調整用のMDF片
これを使い、ダクトの形状を変更する。
まずは、以前D-112ELTDの整備では行わなかった、ポートの開口面積を狭めるアプローチをする。エンクロージャーの底面にポッカリ開いた孔のほとんどを埋めて余計な反射音の侵入を減らすと同時に、ダクト長も増やせる算段だ。
短手方向の124mmのうち、90mmをMDFで塞ぐかたちとする。

こんなかんじ
共振周波数はあらかじめ設定しない。というか、この場合どのように計算すればいいのかわからない。とりあえず現行より下がってくれればOK、くらいの気持ちで行う。
狭まった開口部からポートノイズが出るようになったので、角部にヤスリを掛けて面取りをしておく。

地味だけど、ノイズ低減の効果はかなりある
なお、このMDFの完全な固定は、筐体内部の作業をすべて終えたあと、最後に行う。
 
結果、180Hzから下の帯域をゆったりと持ち上げることに成功した。

周波数特性比較(500Hz以下)
共振周波数は65Hz付近になっている模様。
中音の抑制
また、ダクト内にも反射板を設けて、なるべく反射音を分散、吸収されるようにしておく。ここでも切り出したMDFが役に立つ。

こんなかんじ
棒状のMDFの配置をいろいろ変更しながら、都度音を聞いて違和感の小さいものを探す。やたら時間と神経を使う作業である。
全長が150mmと120mmの二種類のMDFを用意していたけど、結果としては120mmを一本だけ、長手方向の芯から少しずらした位置に置くことで落ち着いた。
ここに置くMDFには、筐体の底面部と接触する部分に薄いゴムシートを、側面と背面側の断面に適当なフェルトを貼っておく。

本当は黒がいいのだけど、青いフェルトが余っていたので

接着剤と両面テープで貼りつけた図
あとはこれを、先ほど決めた位置に接着して固定する。
また、もともとモルトフィルターが貼られていた位置には、断面が三角形の桧の棒を切り出したものを貼りつけておく。

まだまだやりようがあるとは思うけれど、とりあえずはこれで
ちなみに、ここのMDFの配置はダクトの共振周波数にも影響が出るのかと思っていたけど、実際には特性も聴感もほとんど変化せず、ポートの開口面積の上下のほうが支配的であることがわかった。
 

フィルター回路の変更

ツイーターを単独で鳴らしてみると、中音域に妙なピークがあることがわかる。

周波数特性(ウーファーとツイーター)
これが中音の暴れや聴き疲れの要因のひとつだろう。おそらくドライバーの特性であり、直列のコンデンサーひとつだけでは抑えきれていないものと推測する。
手持ちに0.33mHのコイルがあるので試しに並列で設けてみたところ、綺麗に抑えられることがわかった。よって、このまま12dB/octのフィルターに変更してしまうことにする。
また、バランスの調整のため、コンデンサーの容量を少し増加させる。

周波数特性比較(ツイーター)
ウーファー側は、ツイーターとの繋がりを改善するため、高音域に薄っすらフィルターをかける。高音はなるべくリングツイーターに任せたいのもあり、先の調整でツイーターの受け持つ幅が少し増えたぶん、ウーファーには退いてもらいたい気持ちがある。

今回搭載するパーツたち
いくつか試験してみた結果、ウーファーも12dB/octで構成することになった。

ネットワーク回路(整備後)
当初は0.2mHの鉄芯コイルひとつだけで十分だろうと踏んでいたのだけど、実際には想定以上に中音が引っこんで、古臭い音になってしまった。そこで並列のコンデンサーも設けていわゆる"肩を出す"ことで解消を図ってみた。

合板の切れ端に並べて固定
 

筐体の調整

筐体内部も若干手を入れる。
両サイドに、適当な木板の端材を貼りつける。手元にMDFと桧工作材があるので、両者がだいたい同じ質量になるように切り出し、側板に接着する。

左:桧9mm厚 右:MDF9mm厚
この貼りつけた板材をベースにして梁を設けてもいいのだけど、そこまでする気力が湧かないので今回はここまで。これだけでも響きかたが多少は変わるだろう。
 
既存のエステルウールはすべて引き剥がす。新たな吸音材としてエーテル系ウレタンフォームとニードルフェルト、それと「固綿シート」の計三種を用意して、それぞれ分散して配置させる。
天面と背面の上部に30mm厚の固綿シート、側面に10mmのウレタンフォームを貼る。

底部がガバッと開いているのは、作業の面では便利
内部の作業を終えたら、先に用意していたMDFで底面の開口部を塞ぎ、その上に硬めのニードルフェルトを貼りつける。

これで、今後の筐体内の作業はウーファー孔から行うこととなる
狭まった開口部の手前には、固綿シートを立てておく。吸音材は基本的にD-112ELTDのものを真似て配置する。ここの所作もそのときの整備を踏襲している。

ゴリラグルーで接着。はみ出たものは指で塗り広げる

その上に吸音材を置く
 

バインディングポスト

樹脂製キャップのバインディングポストは、金属製に変更したかったけれど、予算の都合で見送り。洗剤で内部まで洗浄して、再利用する。

まだ新しいし、このままでもいいでしょう
 

整備後の音

 
ひとまずひととおり作業を終えたので、時間をかけて試聴していく。

整備後の姿

周波数特性(整備後)

改修前後の周波数特性比較

インピーダンス特性(整備後)
特性上は取り立てて問題はなさそうに見える。ただ、聴感においては整備前の状態よりもだいぶ落ち着いた音になっていて、オリジナルの持つ開放感や速度感は身を潜めている。逆に、低めの中音から下については当初の目論見どおりの改善が成されており、音全体を下支えしている感がしっかり出てきていたりもする。
 
ちなみに、整備前に中音に出ていたディップは、ツイーターユニットを固定するネジのワッシャーを樹脂製から金属製に変更することで緩和している。

応急の措置だけど、一応効果がある
ガチャガチャしていた中音はスッキリしているし、悪くない。悪くはないけど、うーん……。なんかイマイチというか、しっくりこないんだよな。
 
しばらく悩んだのち、結局ウーファーはフィルターをスルーしてオリジナルと同じ直結配線に戻してしまった。このほうが中音に芯が出るし、エンクロージャー側の改修によりオリジナルほど中音が騒々しくはなくなっている。ブックシェルフ型2ウェイスピーカーシステムとして捉えた場合、こちらの音のほうが「らしい」気がする。
ただ、その代わり、この状態だと聴き疲れがほとんど解消されない。

ウーファー並列のコンデンサーもいくつか試したけど、いずれも結果は芳しくない
 

まとめ

このウーファー、フィルターレスで使用することを前提とした設計なのかもしれない。位相の変化に敏感なようで、フィルターを挟むと音の質感がガラリと変わる。

なかなか上手いこといかないな
汎用的な仕様のウーファーのセオリーがあまり通用しない印象だ。おそらくフェーズキャップによる補正が思いのほか大きく作用しているのだろう。
 
当時の実売価格が25,000円程度であるならば、質も音も値段相応かな、という気がしている。この価格帯の最右翼ではない。完成度もそこまで高くない。
音質が独特なので、そこが聴き手の嗜好と合致するかどうかにかかると思う。その点、特色のあるシステムともいえる。

やっぱり同メーカー製のレシーバーに合うように調整されているのかな
ただ、個人的には、このスピーカーを据えるならばもう少し予算を積んで、上位機種となる「INTEC」系やエントリークラスの舶来品を迎えたほうが、満足度は高いと思う。このスピーカーを手にする直前までDALIの「ZENSOR1」を鳴らしていたからか、それを痛切に感じるしだい。
 
終。