いつか消える文章

本当は、ペンとノートを持ち歩くことにあこがれている。

2023年11月 身辺雑記

 

日記

 

11月2日(木) 謎が謎を

起き抜けから違和感があったけど、やはり始まった。今年に入ってから月に一度くらいのペースで起こる、謎の頭痛だ。
しかし、今回はこれまでとは様子が異なる。眩暈が軽い代わりに、右目に違和感がある。眼球の圧迫感と、強い光を見続けたあとの、いつまでもチカチカしたものが視界に残り続けるような現象。
初めは眼鏡のレンズが汚れているのかと勘違いしていた。単なる片頭痛とは違うのか?
 
発送物を預けるために配送業者の拠点まで自転車を転がす。帰宅後、急に酷くなる。
とりあえずロキソニンを飲んで様子見。午後になって和らぎ始めたので、スピーカーの整備を開始。
このところ電車を使って遠出することが増えているので、そのストレスが出ているのかもしれない。今日は作業は程々にして、就寝時間までゲームでもしていよう。
 
痛み止めで痛みを誤魔化すと、謎の罪悪感がある。
謎が謎を呼ぶ。
 

11月3日(金) 住環境のグレード

6時。タバコの煙で胸が苦しくなり目覚める。
今住んでいるアパートの住人は、自分以外の全員が喫煙者であることがわかっている。煙の臭いによって、どこの住人がタバコを吸ったのかが判別できるまでになっている。自分の部屋の階下の人間は、朝の早い時間から外出するようで、だいたいの場合5時くらいにタバコを吸う。風呂場の換気扇が動いているとどこかの副流煙を引きこんでしまうので寝る前には止めておくのだけど、それを昨日は忘れてしまい、今朝の有様というわけだ。
夏は窓を開けることが多いから、こちらが窓を閉め切っていれば多少軽減されるけど、涼しくなった今の時期では煙が滞留して建物内を回りやすい。これから来年の夏まで、受動喫煙の対策にいっそう気を回さなければならない。
 
空気清浄機も、ほぼ意味がないことを知った。たいていの家庭用の空気清浄機がタバコに対してフィルタリングするのは臭いだけで、タールやニコチンなどの有害物質は素通りしてそのまま排出されるらしい。それでも、臭いがし始めたら出力を最大にしておくけれど、気休めにしかならないうえに、掃除機のような轟音をたてるので、それはそれでストレス。長時間動かすことはできない。
 
安い賃貸物件に住むことのデメリットをモロに受けている。喫煙の文化がある、あるいはそれが許されているコミュニティに属している人間が集いやすい。
アパートだけではない。この田舎のさびれた住宅街は、年寄りが多いせいか路上喫煙者をよく見かける。スーパーやコンビニでは規模に関わらず紙タバコがレジの裏の什器にズラリと並べられている。自販機は無いけど、どこに行っても手に入る。第一類医薬品を取り扱う薬局のようなスーパーでタバコも売っているのも、最早滑稽といえる。
 
そういった人間が近くにいない場所に移るには、それ相応の収入が必要だということは痛感している。
いくら周りの環境が好ましいものであっても、住んでいる人間のほうはその限りではない。そして、その人間にもその人間なりの生活があって、それについて外野がなにかを言ってはいけないし、他人がおいそれと踏みこんでいいものでもないこともわかる。
 
近隣住民の質は、お金で解決するしかない。それができない身だから、こうしてだれかが繰り出す紫煙に塗れ続けることに甘んじていなければならない。引っ越しをするにしても、また同じグレードの環境を選択せざるを得ないのだから。
 
しばらくは胸焼けしたみたいな状態で過ごさなくてはならない。回復まで、午前まるまるかかるはずだ。
 
引っ越したいと思うことが減ってきたのは、今の自分が場所を移すことで問題を解決できるかと考えたとき、望み薄であることに気がついたからだろう。
次に引っ越すときは、少なくとも集合住宅には住みたくない。人の居ない、人けの無い空間。誰かの存在に煩わされることのない、なるべく生活が自己完結できる空間。そういった場所でないと引っ越す意味がない。そう思うようになった。というか、思いが強まった。
 
身体が動くうちに、貯金のあるうちに、なんとかしなくてはならない。
 

11月7日(火) 秋らしさ/致命的な欠陥

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