いつか消える文章

本当は、ペンとノートを持ち歩くことにあこがれている。

マイリトルパピー 所感

新作ゲームとしてSNSで紹介されていて、「ああ、これは絶対泣くやつだ」と即購入。案の定、顔をぐしゃぐしゃにしながらクリア。
全ムービーを飛ばさずに観て、かつちょっとした蒐集要素に挑戦しても、5時間弱でエンディングとなった。

 
 

「パパ」と再会する

先に往生して天国にいたコーギー「ボング」。かつてのパートナー「パパ」もこちら側にやってくることを察知。こちらから迎えに行っちゃおう! というアドベンチャーゲーム

 

ゲーム性

一応は、3Dマップを駆け巡る3Dアクションゲーム。ゲーム性としては、いわゆるQTEとステルスが多め。

ほかにはリズムゲームや急流すべり、さらにはなんちゃって格闘対戦などの、シンプルなボタン操作で済ませられる様々なゲーム要素が各チャプターに散りばめられている感じ。

他作品のちょっとしたパロディーも含まれていて、いずれもシビアなコントローラー捌きを要求されるようなものではない。失敗したら直前から何度でもやり直すスタイル。昨今にしてはめずらしく難易度選択のようなものが無いけれど、特段難しいと感じる場面はなかった。

 

ワンコ天国

犬のモデリングが秀逸で、ゲーム中ひたすら拝み続けることになるボングの尻尾のないお尻や、駆け回ったり眠ったりしている犬たちを意味もなく眺めているだけでも癒される。

キャラクターはワードレスが原則。「ワンワン!」しか言わないのも良き。
ゲームをプレイするというより、3Dアニメ映画を観ている感覚が近いかもしれない。
 

旅に出る理由

醒めた目線で見れば、ストーリーは有って無いようなものというか、そうである必然性は低いと感じる。エンディングでの状況を見るに、ボングは天国で待っていても、おそらく「パパ」とは再会できたはず。外界(?)の危険にさらされる必要がないように思える。

それでも居ても立ってもいられずに駆け出すのは、社交性が高く人懐っこいといわれるコーギーの性格ゆえか。もしかすると、愛犬視点からしかわからない別の理由があるのかもしれない。

 

ここにいる理由

ゲーム中に出てくるキャラクターは、ごく一部を除いた大半が亡くなっている状態。

犬も人間もみんな明るく活動的に振る舞うので忘れがちだけど、かつて現世にいたころはそれなりの理由をもって亡くなっていることを考えると、こんな子犬に光輪(Halo)が、とか、年齢的に若そうな人が多いな、みたいな部分で、居たたまれない気持ちにもなってくる。旅先で出会うキャラクターたちのいっさい表出しない「裏」の部分を想像すると、つらいものがある。

主人公ボングももとは捨て犬で、パパと呼べる人間に奇跡的に拾われたから「会いに行こう」となったわけで、その周囲の、そういった巡り合わせにならない犬たちが社会的に見えづらい位置で旅立った現実を顕在化する構図が、冒険中は常に並行している。

自分はペットを飼っていないし、これからも迎えるつもりがない。
かつてのパートナーどうしが"あの世"で幸せな再会を果たすことができるようになるには、"この世"でどんな責任を負わなくてはならないのだろうか。

 
終。