いつか消える文章

本当は、ペンとノートを持ち歩くことにあこがれている。

JBL Control 1 発売当時のレビュー記事抜粋

JBLのスピーカー「Control 1」発売当時の各オーディオ雑誌に掲載されたレビューから、音に関する部分を抜粋し以下にまとめる。
 
 
 

広告 (ステレオ 1986.9.)

CD。AV。DISC。FM。TAPE。
部屋。ジャケット。料理。恋人。GAME。
自分が大切にしているものに溶け込んでくる。
自由で、お洒落で、渋くて。
伝統と鍛え抜かれた再生能力を装備した、デジタル・コンセプト〈Control 1〉。
デジタルを照準した高解像度。聴き込むほどによく似合う。
これからのコンパクト・スピーカー。刺激的に、新登場。
 

ステレオ 1986.7.

海外の新製品を聴く 井上良治

(前略)ファッショナブルなデザイン、現代的なマスク、そのイメージ通りの音が出る。切れ込みがシャープでスピード感も十分、アタック音がきらりと輝き、エネルギー的には高域が優先。鳴りっぷりの良さ、あざやかさは、現代のJBLサウンドといえる。

コンパクトスピーカー36機種を聴きくらべる

井上良治
(前略)サイズの割には鳴りっぷりが良く、アグレッシブなサウンドを楽しませる。低域方向の表現力もなかなか。しかしトータルベランスからいくとやや高域方向のエネルギーが上回る。高域のカチッとした響きはJBL独自の響きといえる。
藤岡誠
新製品だ。ズバリいって、このJBLBOSE対抗商品。さすがJBLである。なめらかなサウンド。小型システムにありがちな硬質感がないし、クラシックを聴いてもストリングスに自然がある。低域方向もなかなかのもの。もちろん重低音のようなものは出ないがそれよりもバランスの良さを重視したい。(後略)
 

スレテオサウンド 1986. AUTUMN

S・H・C・P コンポーネント研究

(前略)例えばBOSEの111ADが聴かせるような、中域の張ったエネルギー感のある音は、ある程度距離をおいて聴いたほうがいいと思える反面、一見おなじようなコンセプトと思えるJBLの新作、コントロール1はちょっと使い方が違うようだ。こちらはさすがに2ウェイとあって、レンジの広さが音楽により自然な表情をつけてくれた。小型のJBLシステムとして、これは近年稀にみる傑作ではないかと思う。
適度の水分をふくんだ、冴えのある涼しげな音は、中域の押しつけがましい張り出しがなく、ボリュームを上げてもうるさくならない。クラシックを聴きこんでも、妥当なバランスで驚かされる。色彩感もナチュラルだ。このまとまりの良さに、設計者の感性の豊かさを思わずにはいられない。小さいくせによく弾む低域は、いかにもJBL! という感じで、凝った録音のフュージョン系ソースでも、微妙なニュアンスがかなり克明に描写された。アンプをおごってあげれば、ちょっとしたメインスピーカーとしても使えそうだ。また小型PAといっても、この耳あたりのよい響きが品のよいBGMを、さわやかな風とともにあたりを満たしてくれ、鈍い脂っ気がないだけに、長く聴いても胸やけをおこすようなことはけしてない。(後略)