メカニカルキーボード用の新しいキースイッチの入手と、カーボンファイバー製のマウントプレートの使用に関する、各々の所感。
なお、この記事は、以前あげた動画においてかなり圧縮した説明を補完する内容となっている。
次々登場する新しいキースイッチをいろいろ手にするうちに、ある製品が気になり、実用してみたくなったので一定数購入してみた。それが「HUANO American Rose Garden Switch」である。
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キースイッチの外観
ハウジングは真っ赤で、トップハウジングは半透明。
ステムはやや薄めのイエロー。防塵仕様の形状は、最近めずらしくなくなってきたな。
「アメリカンローズ」と名付けられているからにはバラを模したカラーリングなのだろうけど、詳しくないのでわからない。だけどたしかに、赤と黄色の派手な花びらのバラは、どこかで見かけたことがある気もする。
初動力25gf、作動点で35gfを公称している。市販にしてはかなり軽いリニアスイッチ。感覚的には、Gateronの透明軸と同等の重さ。軸ブレは一般的な水準。
工場潤滑は施されていない。ただし、スプリングにはオイルが付いていた。最近手にするキースイッチは、この「スプリングのみオイル塗布」のものが多い気がする。なぜだろう。防錆のためか?
内蔵のスプリングは長めのものが使用されていた。全長約21.5mm。
これも最近よく見かける仕様だけど、スプリングの全長を長くすることによりどのような効能があるのか、イマイチよくわかっていない。
ハウジングの形状とフィルム
取り寄せる決め手となったのは動作音で、他製品よりやや低めの音程である。特に、押し込んだ指を離してステムがトップハウジングにぶつかる際の音がコツコツとした落ち着いたもので、潤滑を済ませるとどのように変化するのか気になっていた。
フィルムは手元に余っていた「KBDfans Red Switch films」。0.15mm厚のポリカーボネート製。
ただし、どうやらハウジングが独自設計らしく、今回のようなMX用フィルムは搭載できないことが判明。ボトムハウジングの金属パーツを収める付近の外周に凸部が設けられており、フィルムを水平に置けないのだ。
挟んだまま無理やりハウジングを閉じることもできるけど、フィルム自体がひん曲がるうえ、効果もほとんど感じられない。
よって、今回はフィルムを使用しない。
キースイッチの出音
潤滑前後の動作音は、動画の該当部分を参照すると試聴できる。潤滑後はより大人しい出音になっているのがわかる。
プレートの交換
ただ、今回は事前に購入しておいたカーボンファイバー製のプレートも併せて試してみる。
現在はアルミ製のプレートを採用している。材質の異なるものと交換してみて、サウンドプロファイルに変化があるのかを確認したかった。
作業としては、キースイッチをすべて取り払った状態でプレートを交換するだけ。ケースの仕様上、プレート自体はどこにも固定されていないので、単純に乗せ換えるだけだ。
音質の変化
そして、実際に叩いてみる。筐体の環境はプレート以外以前と変わらず、PCBフォーム及びケースフォームを内蔵した状態とした。
- アルミ製プレートは硬そうな音で、反響音は高域が目立つ。出音がやや静かで、細め
- 対してカーボンファイバー製は、出音が大きく、太め。かといって柔らかい感じはなく、中域の音が目立つ感じ
言葉にすると両者は割と異なった音を発するように見えるけど、実際の差異はほんの僅か。聴き比べないとわからないレベルだった。これも、動画の該当部分で比較視聴できる。
キースイッチのほうは、平凡な押し心地。軽量なのは好みなのだけど、潤滑後も若干擦れ感があるのか、やや粗雑な印象を受けた。機能面では何も問題はない。
アルミもカーボンファイバーも、お値段は一緒。だったら、プレートは見た目の好みで選んでしまってもいいように思う。
炭素繊維の独特な柄がなんとなく好きなので、しばらくカーボンファイバー製を使ってみることにする。
終