深夜。旧居から持ってきたもののうち要らないものを廃棄しようと、コーヒー片手におもむろに段ボールを開け始める。
でも、目の前にあるガラクタたちは「使えるけど使わないもの」で、引っ越す前の荷造りしていた時の自分がいつか何かに使えるだろうと判断して残したものであって、要するにそのまま捨てるのをためらってしまう代物ばかりなのである。本当に「要らないもの」なら、そもそも引っ越す前に捨てているはずなのだから。
それでもこの部屋から追い出したいとなれば、需要がありそうなら売り払ったほうが処分費がかからない分マシだろうということになり、結局それらに買手が付くまで動かすことができず、世界に変化がなく終わってしまう。
長期保管用の容器も欲しいけれど、保管するものがどのくらいあるのか判明しないと用意できない。それを見積もるにしたって、廃棄や売却は足掛かりだというのに。
こんなことを繰り返している。遅々として進まない。本当に馬鹿だと思う。
この歳になっても、未だに自分が管理できる範囲、限界が判っていない。頭を使わず何となく生きてきた報いか。
周りの環境のうち管轄できるのはどこまでなのか。生きていくうえでこんな当たり前のことでさえ、ちゃんと意識を向けてこなかった。これがベースとなるのに。
なんだか気持ち悪くなってきた。空きっ腹にコーヒーを流し込んだからかもしれない。
シャワーを浴びてさっさと寝よう。そういえば、昨日久々にオランジーナなんてものを買ったんだった。ちょっとだけ飲んでから寝よう。
夜が更けるにつれ冴えていく目。結局4時間程度しか寝ていなかった。でも寝足りない感じはしないからこれでいいのかも。
ちゃんと「ありがとう」って言ってる？
このセリフがグロテスク。
まだ雨は降っていない。でも西には雨雲が大挙して押し寄せている。
既に嵐のような強風。これは外に出るものではない。
売りに出していた残置物が早々に引き渡せそうなので、夜更けの続きをすることにした。
だけど、しだいに就寝前の気持ち悪さが戻ってきた。徐々に身体に力が入らなくなる。
『外に遊びに行けない、人に会わないと気が滅入る』と仰る方々を慰めるつもりで同調してたんだけど、自分が普通の人間のふりをして人間社会に紛れ込む人外みたいな気持ちになってきた。
— 鬼頭えん🏴春新作・紙の本&電子版出ました。 (@kitoen2173) 2021年5月20日
うん。
午前中は部屋の整理。汗びっしょりになる。サイクリングより汗かいたんじゃないか？
午後も引き続きやろうかと思っていたけど、気力が尽きたので取り止め。
右目の違和感が再発している。それになんだかイライラする。
さっきまでの雨風が止んでいる。少し外に出てみるか。
大通りの交差点まで散歩。流れの速い分厚い雲の隙間から一瞬陽が差し込んで、またすぐ隠れる。雨が降らないなら配達業務をしてもいいけど、止んでいるのはたまたまらしい。
感覚的に気圧が低い気がする。なんとなく身体が軽い。Mi Watchによると1000hPaを切っている。
外に出てイライラは少し収まるも、目の違和感はそのまま。いつもなら低気圧だと体調が良いけれど、今日は裏目に出ているようだ。もうこれ以上どうしようもないな。
雨、降ってきた。
