いつか消える文章

本当は、ペンとノートを持ち歩くことにあこがれている。

シャンプーやコンディショナーの詰め替えパックをそのまま使えるようにする製品を試してみる

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製品名がよくわからない便利そうなお風呂グッズをゲットしたので、その所感を記しておく。

 

導入経緯

普段、髪の毛を含めた全身を石けんで洗っている。石けん自体はドラッグストアや通販で手に入りやすい、高くてもひとつ200円そこそこの普通の固形石けんだ。その時の気分に合った香りのものを選んで買っている。
 
しかし、髪が伸びていると、頭を洗う際に石けんを泡立たせるのが手間になってくる。必要量溶かし出すのに時間がかかる。最近随分と髪が伸びてきたので気になるようになった。そうなると固形よりも液体のほうが扱いやすい。
ただ、液体石けんをいわゆる卓上のディスペンサーに入れておきたくない。合成洗剤の防腐剤に相当するものが大抵は入っていないため劣化が早く、カビも怖い。また容器自体の洗浄が手間で、かつ内部の機構まできちんと洗浄するのが難しい。不衛生になりがちなので避けてきた。
かといって固形石けんを頭に直接擦り付けて髪の毛によって泡立たせるのも、長時間だと腕が疲れてくる。リキッドタイプの簡便さも捨てがたい。
 
なんとかならないかとインターネットを泳いでいたところ、便利そうなアイテムを見つけたので購入してみた。詰め替え用として販売されているパウチ状のパックを加工して直にポンプを取り付けてしまおうというアイディア商品らしい。

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製品自体は結構前から発売されていたらしい。日本製で値段が高いのがネックだけど、液体せっけんを便利に使うならこれしかなさそうだと奮発した。
 
作業としては、パウチの四隅のうち一か所を切り取り、そこにディスペンサーとポンプが一体になった本製品を固定するだけとのこと。

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説明書に記載の本体構造図
 

パウチの加工

とりあえず装着してみる。使用する対象は併せて購入した「パックスオリー ボディソープ 900ml」。
懸念している液漏れを確認したいため、あえて大容量の製品をチョイスした。もちろん実際に体の洗浄に使用するので、石けんである。

 

このボディソープは注ぎ口付きの「スパウト付きパウチ」のため、正規の注ぎ口側にポンプを取り付けることはできない。注ぎ口が無い持ち手側の最上部がポンプの固定位置となる。
ただし、パウチの圧着部分の面積が広くとられており、隅となる部分がほぼ無いため穴あけに少し工夫が必要となる。

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ポンプを固定したい位置
ポンプの固定はクリップ式になっており、クリップ内部には内容物の漏洩対策であろう硬めのパッキンが付いている。パウチに開けた穴がすべてクリップ内に収まるように加工していく。

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淡いブルーの部分で圧着するように固定する

ポンプとホルダーの位置を確定する。
付属のホルダーで吊るした状態を想定してパウチを指でつまんでぶら下げてみる。この状態で静止させて、指でつまんだ位置がホルダー、パウチの最下部がポンプの位置となる。

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結構重いな……
位置が決まったら、ポンプの取り付け部から加工していく。
圧着部分をハサミで切り取る。その際、穴をあけずに少しだけ圧着部が残るように切る。

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一直線に切ってみた

クリップ中央にあるパイプをパウチの内部に通すための穴をあける。
開口部を最小限にしたくてとりあえずV字型に切れ込みを入れてみたけど、これでは開いた穴にパイプを通しづらかったため、凹型にしてみた。大体10mmくらい。

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パウチが倒れないよう注意
説明書によると、開口部の直径は20mmが目安らしいので、もう少し大きくても問題ないのかもしれない。
 
穴にパイプを挿し込み、ポンプを固定する。
あまり根深く挿し込み過ぎるとパウチの圧着部とクリップの間から内容物が漏れ出てくるので、圧着部をまとめて挟める位置を見つけ出す。

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こんな感じ。
 
ポンプを取り付けた。そのままひっくり返しても、今のところ液漏れは無さそう。
でもやっぱり怖いので、以降の作業は台所のシンクで行った。
 
ホルダーを取り付ける。
先に決めておいた位置にホルダーを付ける。こちらはポンプと異なり、ホルダーのスリットにパウチを挿し込み、内部に仕込まれた二本の針を貫通させて固定する仕組みである。よって、針が袋を破かないよう、事前に圧着部に針が貫通することを確認する必要がある。

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こんな感じ。
 

使ってみる

できあがったので、フック状になっているホルダーを風呂場の適当な場所にぶら下げる。しかし、うまいこと掛けられる箇所が無い。
シャワーフックに取り付ける専用のハンギングフックが別売りであるけど信じられないお値段なので、家にあった100均のステンレス製S字フックを適当に掛けて、そこに下げてみた。

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不格好でも問題なし!
掛けるものがひとつだけなら、これで十分。
 
早速使ってみる。
提灯のような形状のポンプを指で潰すと、下部から内容物が出てくる。ワンプッシュの吐出量は卓上のディスペンサーの3割から5割程度で、だいぶ控えめ。何度もポンピングする必要がある。今回取り付けたボディーソープは粘度が低くサラサラで、水飴のようなドロリとしたヤツだとまた違うのかもしれない。
このままの状態で液漏れが発生しないか随時確認していく。
 

感想

「便利か?」
 
詰め替え用のパックをそのまま使用するのは面白いけど、効率的であるかというと疑問である。
詰め替え作業が無くなる代わりにパウチの加工が必要になるし、本来の詰め替え先となる卓上のディスペンサーの洗浄が不要である代わりに本製品の洗浄が必要になる。洗浄方法も説明書によるところ「ぬるま湯の中でポンプを数回押」すとのことなので、手間としては大差が無いように感じる。
衛生面でも上記と同じような理由で、ポンプ自体を使い回すのだから洗浄を怠らないようにするのは一緒。
そして「最後の一滴まで使える」というのは、使う側の人間の性格や気分の問題だ。一滴残らず綺麗に使いたい、使い切れないのはもったいないと思うのならこの製品はベストなのかもしれないけれど、自分はそういう人間に該当しない。それこそ容器の中の残滓のような洗剤の衛生状態が気になってしまい、使い切らず捨ててしまうのだった。
 
ポンプの耐久も少し頼りない。
今回入れたのは液体石けんだけど、大抵は界面活性剤を含む合成洗剤であるはず。そこにポンピングで頻繁に指により潰され、かつ水気の多い環境に曝され続ける提灯型のポンプの劣化スピードは相当なもので、割とすぐ破けるのではないか。それなら100均で適当なディスペンサーを定期的に買ってくるか、そもそも詰め替えタイプではなくボトルタイプを買い替えていくほうがいいのでは。そんな気がする。元も子もないけど。
 
うーん。結局、固形石けんが使えるのならそれが一番なんだよな、という結果に落ち着いてしまう。
髪の毛、短くしようかな。